【はたらくヒト、それぞれのTERAX® vol.5】
「理学療法士という職業をはみ出して、新たな挑戦に挑み続ける」
経営者・理学療法士 秋山一平

東光商事株式会社によって開発された「TERAX®」は、スポーツ用品やフェムテック商品、リカバリーアイテムなど、進化系機能素材として多様な商品に採用されている。時代の流れに合わせて進化を遂げ、あらゆる人の生活に寄り添ってきたTERAX®が各業界のトップランナーの生活に密着し、そのヒトならではの仕事術や人生哲学を紐解くインタビュー連載、第5弾。
理学療法士として兵庫県豊岡市でデイサービスの経営、モビリティ事業、訪問介護と多岐に渡って事業を展開している秋山一平さん。福祉をベースにモビリティやカフェなど異なるジャンルの事業を掛け合わせながら、独自の視点でビジネスを開拓してきた。そんな秋山さんを突き動かすものとは。
母の助言で理学療法士という仕事に出会う。
「昔から何をやるにも前のめり。前のめりすぎておでこを擦りながら進み続ける人生です(笑)」と語る秋山さんが起業を志したのは高校生の頃だった。
「自分が中心になって事を動かしていくのが性に合っているんだろうなと、高校生のころから思っていました。起業するとしても、肩書きや方法へのこだわりは特になかった。進路を迫られ看護師だった母の影響で同じ道へ進もうかと思っていた矢先、『お前は看護師には向いてないからやめておけ』と言われてしまって(笑)それと同時に理学療法士を勧めてくれたんです。元々スポーツ全般が好きだったのと、体や筋肉の動かし方にも興味があったので、体に直接アプローチをしていく理学療法士の方が僕の気質には合っているなと感じましたね」
理学療法士として、目の前の人と二人三脚で歩んでいく。
そして養成校に入学。卒業後、神戸の病院で多くの人のリハビリテーションに携わる。
「実際、現場に出ないと気づけないことばかりでした。リハビリ通院を繰り返して一時的に症状がよくなったとしても、その後続けられなくなる人が多いんです。しばらくするとまた怪我をして病院に戻ってくる。結局、その人の生活や意識ごと変わらない限りは根本的に症状が解決したとは言えないな、と感じました」
神戸の病院で経験を積みながら、自分だからこそできる仕事はなんだろう、と日々模索していたという。
「長く健康でいてもらうためには、ただマッサージしてあげたり、体の動きを指導するだけではダメだと気づいて。たまに厳しいことを言うかもしれないけれど、二人三脚で歩んでいける理学療法士であるべきだと考えるようになりましたね」
福祉&◯◯、違う分野を掛け合わせて新しい事業を展開。
神戸の病院を退職後、地元の養父市で理学療法士としてキャリアを積む傍らで、起業することを目標としていた秋山さん。一念発起し豊岡市へ。
「起業をするとなるとまず場所が大切になってくる。たまたまご縁のあった豊岡市の地域性の豊かさや、住む人の人柄のよさに惹かれて豊岡市で開業を決意。ここでなら自分の思い描いてきたヴィジョンが叶えられると確信しました」
開業後まもなく、デイサービス事業を展開。今ではモビリティやカフェなど福祉の領域を超えたサービスも行っているが、ここへ至るまでにも試行錯誤が続いた。
「起業当初はいわゆる一般的なデイサービスをやっていました。利益は出ていたんですが、ここに通ってくれる人たちの生活の質、その先にある人生の質を高めていくには物足りないと感じていた。そこで、地域周辺への移動を自由に叶えるモビリティ事業、介護タクシーの導入や、お洒落な雰囲気のカフェも併設してみたり。従来の介護のイメージやデイサービスの枠にとらわれず、いろんなことにチャレンジしようと思いました。まだ未発達でも、ひたすらトライアンドエラーを繰り返していくのが僕のスタイルですね。とにかく新しいことをしていないとウズウズしてくる(笑)」
日常で身につける物も、とことん試したい。
毎日身につける物こそ、妥協せず自分にぴったりのものを選ぶべきだと考えているそう。
「事業のアイデアもそうですが、仕事着やアンダーウェアもブランド問わず、とことん試してみたい派なんです(笑)TERAX®︎もいろんな商品を試しましたが、特にアンダーウェアはすぐに効果を実感出来た。保温効果のあるアンダーウェアは他のブランドも出しているけど、発汗効果吸水性がないと仕事中に汗ばんできたり、肌がチクチクする感覚もして、着替えたくなってしまうことも。TERAX®︎はその感覚がなく、一日中快適に過ごせるので重宝しています」
チャレンジングな姿勢を貫きながらも、想いは変わらない。
福祉業界において独自のポジションを切り開いていく一方で、変わらない想いがあるという。
「福祉というバックボーンがありながら、介護やリハビリだけではやっていてはいけないな、と常に思っています。デイサービスだからといって無機質な場所でケアして帰ってもらうのは嫌で、働く人もリハビリに通う人にとっても心地いい環境を提供したい。そのためには、仕事のユニフォームをスタイリッシュなものにしたり、併設するカフェもただ雰囲気のいい憩いの場を作るだけなく、飲食店さながらの本格的なものにしたかった。福祉に全く違うジャンルの何かを掛け合わせながら、思いついたことはすべてチャレンジしていきたいですね」
[プロフィール]
秋山一平
2019年、兵庫県豊岡市に『株式会社 And’s Care』を設立し、翌年にリハビリ特化型デイサービス『and Reha.』をオープン。その後、モビリティやカフェなど幅広いジャンルで事業を展開している。すべてのサービス名につけられた『and』には、何かと何かを掛け合わせ、たくさんの『and』で支えていくという願いが込められている。